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志太消防本部 藤枝消防署 特別救助隊

消防 静岡県 志太消防 藤枝消防署 特別救助隊

静岡県のほぼ中央に位置する焼津市、藤枝市の両消防本部は今年2013年の3月31日をもって消防の広域化により統合し、大規模災害などを見据えた機動力の向上や効率的、効果的な通信指令業務を目指し、志太広域事務組合消防本部として新たに運営を開始しました。
焼津市は駿河湾に面し、全国有数の水揚げを誇る焼津港を中心に水産業の町として栄え、一方の藤枝市は市北側に多くの山間部があり、江戸時代には東海道五十三次の岡部、藤枝宿を中心に栄えました。
地形や産業において全く違う側面を持つ両市救助隊を訪問し、“焼津式”“藤枝式”の装備品や訓練をそれぞれ取材しました。 

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焼津署を後にし、すぐさま次の取材目的地である藤枝署へ向かうと、藤枝特別救助隊の皆様が私達を待っていてくれた。
藤枝のこの日の訓練内容は河川敷から7m下の河川(水のない枯れた河川)へ転落した車両の中から要救を救出し、梯子クレーンで安全な場所へ吊り上げるという救出訓練だ。

湾岸部と平野部が多い焼津市に比べて、藤枝市内は山間部が多いこともあってか、早くから山岳装備品を活用した欧州式のロープレスキューの導入を行っていた。そのため装備品はかなり充実しているように見受けられた。資器材を展開した後、隊長を中心にブリーフィングが行われ救助方法について入念に打ち合わせをする。そして隊長の号令と共に、作業が開始される。

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三連はしごと“F-TEC”と命名された藤枝特救隊独自のロープシステムを使い、巧みに梯子クレーンが設置されていく。隊長の指示に対し、まるで体が勝手に動いているかのように卒なくきびきびと動く隊員達。
その様子を見ていると小気味よさを覚えるほどだ。これが日々の訓練の成果なのであろう。

まず、降下準備を終えた1名の隊員が転落現場へと進入、要求と接触し状況確認を行う。その後、救出に必要な資器材を指揮者へ伝達する。 上では、残った隊員達が梯子クレーンを設置し、上部支点、下部支点を構築する。この時、目についた資器材があったので紹介したい。それはCMC社のMPDという機材で、これ一台でプーリー、ディセンダー、ビレイの三役をこなす画期的な多目的機材である。 今回の訓練のような状況下においては、システムを簡素化するというメリットが得られると思われる。そして、それらの設置が完了すると、もう1名の隊員が救出に必要な資器材を持って下へ進入する。

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下におりた二名の隊員が予め降ろしておいたバックボードに要救を乗せて事故車両から搬出し、安全な場所へ移動してから、吊り上げるためにしっかりと縛着をする。その間、上では舟形バスケットを降ろす準備を完了し、バックアップラインを降ろして、吊り上げを開始する。吊り上げはじめた直後に一旦停止し、バスケットへかかる荷重のバランスをよく確認し、再び吊り上げていく。下では2名の隊員が誘導ロープを操りバスケットが振れすぎないよう気を配る。上下に配置された各隊員達が秒単位で計算されたようにピッタリと息を合わせて連携をとりながら吊り上げていく。

倍力システムを使用しているため吊り上げはあっという間に完了し、最後はやはり慎重に引き揚げて、無事救出完了となった。
この藤枝特救隊は厳選された装備とそれを巧みに使いこなす精鋭揃いの救助隊であった。

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統合して間もないこの両署特別救助隊に、統合前と後とで変わった点は何かと尋ねてみた。共通して言っていたのは、救助隊は元々人員が少数だが、状況に合わせてそれぞれをカバーし合えるので、数的な優位性により迅速で効率的な運用ができるということである。実際の現場ではまだまだ新しい仕組みに戸惑いや課題もあろうかと思うが、統合によって享受できるメリットのほうが遥かに大きいことだろう。それぞれが互いに培ってきた伝統と技術を融合させた時、さらなる進化を遂げた“オレンジ”となるに違いない。(2013.6)

志太消防 藤枝消防署特別救助隊の皆さま、取材へのご協力ありがとうございました。

 
 
 
 
 
 
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