第51回 全国消防救助技術大会 北海道・札幌
全国各地の地区大会を突破した 救助隊員が 札幌に集結
令和5年8月25日(金)。手元の温度計では36度湿度50%を指す晴れの天気の中、実に北海道では100年ぶりの猛暑となった札幌市消防学校に於いて第51回全国消防救助技術大会(以下全国救助大会)が開催されました。
全国47都道府県の地区大会を突破した精鋭達が一同に集結し頂点を目指しその卓越した消防技術を競いあいます。
大会スローガンは「TOP OF RESCUE ~北の大地での挑戦~」。札幌市での開催は、2006年の第35回大会以来、17年ぶりの開催となります。 会場に入る隊員達の表情には、これから行う訓練へ向けほどよい緊張感を浮かべていました。
安全確実性と所要時間を競いあう
全国救助大会で行う訓練は、陸上の部と水上の部に分かれており、それぞれの部に隊員ひとりひとりが基本的な技能を練磨する「基礎訓練」と、 隊員個人の技能とともに隊員間の連携を練磨する「連携訓練」、さらに使用する器材や訓練要領等を定めず出場隊員の創意工夫のもと訓練想定から救助方法までを披露する「技術訓練」があります。
陸上の部は7種目あります。ロープ渡過の基本的訓練の「ロープブリッジ渡過(基礎訓練)」、ビルや地下街などで煙に巻かれた人を救出するための訓練の「ほふく救出(連携訓練)」、 建物や河川の中州などに取り残された要救助者を隣の建物等から進入し救出することを想定した「ロープブリッジ救出(連携訓練)」、地下やマンホール等での災害を想定した「引揚救助(連携訓練)」、 災害現場の様々な障害を想定した「障害突破(連携訓練)」、災害建物への進入など消防活動には欠かせない訓練の「はしご登はん(基礎訓練)」、 器材を使わずに登はんする訓練の「ロープ応用登はん(基礎訓練)」があります。
兵庫県・三田市消防本部
沖縄県・東部消防組合消防本部
北海道・深川地区消防組合消防本部
宮城県・石巻地区広域行政事務組合消防本部
栃木県・栃木市消防本部
新潟県・南魚沼市消防本部
東京都・稲城市消防本部
北海道・釧路東部消防組合消防本部
熊本県・熊本市消防局
滋賀県・高島市消防本部
長崎県・平戸市消防本部
石川県・金沢市消防局
千葉県・成田市消防本部
山形県・西置賜行政組合消防本部
京都府・宇治市消防本部
群馬県・伊勢崎市消防本部
北海道・登別市消防本部
長野県・千曲坂城消防本部
日々積み重ねてきた訓練の成果を存分に発揮
日頃の救助訓練や自身の体力練磨に加え、毎年開催されるこの全国救助大会に向け、日々トレーニングに勤しむ隊員たち。 個々の訓練成果と仲間との連携が結びつき、強い絆で結ばれた隊員たちが結集しその力を発揮します。
埼玉県・埼玉西部消防局
東京都・東京消防庁
新潟県・新潟市消防局
大阪府・柏原羽曳野藤井寺消防組合消防本部
千葉県・成田市消防本部
島根県・出雲市消防本部
三重県・志摩市消防本部
福井県・福井市消防局
岐阜県・岐阜市消防本部
鳥取県・鳥取県東部広域行政管理組合消防局
鹿児島県・伊佐湧水消防組合消防本部
大阪府・豊中市消防局
北海道・札幌市消防局
茨城県・鹿行広域事務組合消防本部
高知県・高知市消防局
静岡県・駿東伊豆消防本部
千葉県・成田市消防本部
福岡県・粕屋南部消防組合消防本部
埼玉県・さいたま市消防局
札幌市消防局様のホスピタリティーに感動
この日は100年ぶりの猛暑となった札幌。隊員たちはもちろん、訪れた来場者の方々も暑さに大変な思いをしていたなか、今回の会場となった札幌市消防学校は、全国各地からやってきた精鋭たちや来場者のために様々な施設を解放してくださいました。
消防学校内のお手洗いを使わせていただけたり、また小さなお子を連れてこられた方へエアコンのきいた授乳室を設けてくださったりとそのおもてなしの心には感動いたしました。
また消防学校に併設されている消防科学研究所の施設内も見学することができ、なかでもこの猛暑のなかマイナス30度の部屋を体験できたことには外の暑さを一瞬でも忘れることができ大変ありがたく感じました。ありがとうございました。