IFCAA2016 OSAKA 消防防災・国際救助隊合同訓練 大阪
アジア各国の消防隊員が
大阪アジア太平洋トレードセンターに集結
2016年6月10日(金)、大阪市住之江区南港北2丁目のATC(アジア太平洋トレードセンター)に於いて消防防災・国際救助隊合同訓練が実施されました。この合同訓練は6月8日(水)~11日(土)までの4日間行われるIFCAA 2016 OSAKAのイベント内で行われる訓練です。大阪市での開催は昭和45年以来、46年ぶり2回目となります。
IFCAA 2016 OSAKAは~未来へ繋げるアジアの消防~を開催テーマとし、アジア各国、地域の消防機関が合同訓練を重ね、消防・防災に対する知識及び技術を共有するなど、相互協力の連携体制を確立することにより、消防・防災及び減災の地盤を固め、アジア各国、地域の子ども達の安全、安心な暮らしを確保することを目的としています。
またPRアンバサダーに藤原紀香さんを迎え華やかさを添えています。藤原さん自身も11年前の阪神淡路大震災で被災しており、開会式の祝辞では「震災の教訓をふまえ、災害で亡くなられた方のおかげで自分は生かされている。失われた命を無駄にしないためにも生かされている今を精一杯生きたい、そして皆様のお役に立てることができたらとこのアンバサダーのお仕事をひきうけた」と仰っていました。
世界トップレベルの消防救助技術を世界へ
消防防災・国際救助隊合同訓練とは、近年世界中で頻発している地震、津波、洪水などの大規模自然災害に対応するため、日本とアジア各国の消防隊員が行う合同訓練です。「JICA研修員及び大阪市救助隊員合同訓練」では自国の救助技術をはるかに超える高度な救助技術訓練にもかかわらず果敢に挑み、大阪市救助隊員の指揮のもと大きな日本語での掛け声と迅速な行動で対応していました。
また「国際消防救助隊・海外消防隊合同訓練」では、アジア各国の救助隊員が一同に集まり言葉の壁を乗り越え、日本の国際救助隊の指揮のもと命を救うというひとつの目標に向かって一丸となりお互いに協力し合いながら次々と被災者を救助していました。
今回の合同訓練で出動した人員や車両等は、消防車両等44台(うち1台警察車両)、消防艇5隻(うち堺市1隻)、消防ヘリコプター5機(大阪2機・名古屋・京都・神戸各1機)、消防職員214名(大阪市154名・府下19名、JICA10名、IFCAA加盟国17名、その他14名)で構成されました。
日本の消防救助技術は世界でもトップレベルのものであり、資器材の使用方法から救助活動の連携までアジア各国の消防救助隊員にとって学ぶべきことが沢山あるようです。今回の合同訓練でも日本の消防隊員が司令塔となりアジア各国の隊員を指揮し、言葉の壁を超え各国隊員一丸となって救助訓練を行うその姿は、アジアの未来の平和を守る安心安全な社会の構築につながると実感しました。地球温暖化による大規模自然災害がアジア各国でも頻繁に起こる昨今、被災国から世界各国への救助要請もあり、各国の隊員が言葉の壁や隊員個人の救助技術レベルの差などを乗り越えるため、このような合同訓練が定期的に行われることが必要不可欠だと痛感します。
日本の未来そしてアジアの未来の平和のために、消防隊員は世界レベルで日々努力をし続けていることを強く感じました。