第43回 消防救助技術 関東地区指導会 千葉県
関東地区内10都県の地区予選を勝ち抜いて集結した576人
平成26年7月31日(木)快晴。最高気温約31度、湿度約70%のコンディションの中、千葉県消防学校において第43回消防救助技術関東地区指導会(以下関東救助大会)がおこなわれました。関東地区内10都県(群馬県、栃木県、茨城県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、山梨県、長野県、静岡県)の各地区予選を勝ち抜いて出場した隊員576人が集結し、8月27日(水)に開催される全国大会出場を目指しました。
関東救助大会とは、救助技術の高度化に必要な基本的要素を練磨することを通じて、消防救助活動に不可欠な体力、精神力、技術力を養うとともに、競い、学ぶことを通じて、他の模範となる消防救助隊員を育成し、市民の消防に寄せる期待に力強くこたえることを目指し毎年開催されています。
この関東地区指導会と8月に行われる全国救助大会共通のスローガンは「伝承」。近年、全国の消防本部において大量退職を迎え、先々の消防を担う職員達への知識・技術・心意気を「伝承」することが急務であることから、大会を通じすべてを兼ね備え洗練された隊員達を目標とし、育成の指針となるよう伝えていきたいという思いが込められています。
千葉市での開催が6年ぶりとなった関東地区指導会
関東地区指導会で行う訓練は、陸上の部と水上の部に分かれており、隊員ひとりひとりが基本的な技能を練磨する「基礎訓練」と、隊員個人の技能とともに隊員間の連携を練磨する「連携訓練」から成ります。訓練内容は陸上の部3種目、水上の部7種目にわけられます。
陸上の部3種目には、要救助者を隣の建物等から進入し救出することを想定した「ロープブリッジ救出(連携訓練)」、地下やマンホール等での災害を想定した「引揚救助(連携訓練)」、災害現場の様々な障害を想定した「障害突破(連携訓練)」があります。
また水上の部7種目には、水難救助の基本的な泳法を習得するための「基本泳法(基礎訓練)」、水中の行方不明者の捜索を想定した「複合検索(基礎訓練)」、溺者を搬送する「溺者搬送(連携訓練)」、数人の要救助者の救出を想定した「人命救助(連携訓練)」、水中におけるロープの結束技術を習得するための訓練「水中結束(連携)」、浮輪にて要救助者を確保する「溺者救助(連携訓練)」、水中で溺れている要救助者を水面へ引揚げ救助する「水中結束救助(連携訓練)」があります。
日々積み重ねてきた訓練の成果を存分に発揮
日頃の救助訓練や自身の体力練磨に加え、毎年開催されるこの救助大会に向け、日々トレーニングに勤しむ隊員たち。個々の訓練成果と仲間との連携が結びつき、強い絆で結ばれた隊員たちが結集しその力を発揮します。
出場直前にウォーミングアップをし、円陣をくみ気合を入れるその姿に士気の高さを感じます。今年も全国大会にむけ、救助大会の熱い夏がはじまりました。