第26回 全国消防操法大会 富山
全国各地の予選を勝ち抜いた精鋭たちが一同に集結
2018年10月19日(金)午前9:00。気温19℃晴天の中、富山県広域消防防災センターにおいて「第26回全国消防操法大会」が執り行われました。
2年に一度開催されるこの大会は、それぞれの仕事のかたわら「地域の安心と安全を守る」という精神で、日夜活動に従事している消防団員の皆さんが日頃の訓練成果を発揮し、消防操法技術の向上と士気高揚を図ることにより、地域防災体制の強化に役立てることを目的にしています。
全国各地の地区予選を勝ち抜き、選りすぐられた精鋭たちが一同に集結し、その技を競い合うこの大会には、それぞれの団員の皆さんを支えるご家族や地域の応援団も大勢かけつけ、高く掲げられた各地の消防団ののぼりとともに会場を沸かせていました。
いよいよ選手が入場しました。地元各地の予選を勝ち抜いてきた選手たちはみな誇らしげに胸をはって行進します。<br> 今回の選手宣誓は小型ポンプの部に出場する島根県益田市消防団指揮者。「平成最後の今大会、応援してくださった方々への感謝の気持ちを胸に、見ている方々に勇気と希望と感動を与えられるよう精一杯競技を披露します」と右手を青空にまっすぐ伸ばし高らかに宣誓しました。
消防操法大会の見どころは大きく3つにわけられます
① まっすぐに伸びるホース
・ 一本長さ20m、重さ7kgのホースをチームで協力しながら火点(標的)に向かって3本つなげ、放水します。
・ 伸ばしたホースがねじれていたりすると水が出づらくなるため十分な消火活動ができません。迅速に動きながらまっすぐにきれいにそして正確にホースを伸ばします。
② 正確な放水
・ 勢いよく放水される水の力に負けないようにしっかりと筒先を持ち、10m先の火点(標的)を正確に捉えます。
・ どれだけ早く火点(標的)を倒すことができるかがポイントです。火点が倒れた時は大きな拍手が沸き起こります。
③ 徹底した確認作業
・ 災害現場ではどんな危険が潜んでいるかわかりません。自分の安全、周りの安全を常に意識した徹底した確認作業も見どころです。
以上3つの点をポイントに競技は進められます。
チーム全体の規律や節度、士気なども審査対象に
消防操法大会の順位は、次の3つの審査の合計得点により決まります。
①総合審査(ポンプ車の部:50点満点、小型ポンプの部:20点満点)
チーム全体の規律、節度、士気などの項目を総合的に審査します。
②行動審査(ポンプ車の部:100点満点、小型ポンプの部:60点満点)
一人ひとりの行動の正確さを個別に審査します。<br> ③計時審査(ポンプ車の部50点満点、小型ポンプの部:20点満点)
指揮者の「操作はじめ」の号令により行動を開始した時点から火点(標的)が倒れるまでのタイムを計測します。
競技に臨む前から、応援団とともに円陣を組み気合を入れるチーム、整列し身だしなみをチェックするチーム、身体をあたためウォーミングアップするチーム……それぞれのチームが一生懸命練習に励んできた成果を発揮するために集中します。
午後からは激しい雨が降り始め競技に臨む選手達を容赦なくうちつけましたが、そのような中でも集中力をきらすことなくまっすぐに火点に向かう眼差しが印象的でした。