CASVAN(キャスバン)®
CASVAN(キャスバン)® とは
赤城工業株式会社が開発したカーボン系合成繊維を使用した耐炎耐熱生地です。
カーボン系繊維は軽量、高強度という特徴を生かし、レーシングカーや航空機などの最先端分野に使用されている大変高価な素材です。
カーボン系繊維は高い難燃性と耐熱性を有し、耐炎耐熱防護服の素材としての利用が期待されていますが、その圧倒的な耐炎耐熱性能とは裏腹に有用性に乏しく、衣料用の生地にした場合には機械的強度が非常に弱く繊維の脱落も激しいため、摩擦や洗濯によって生地が崩壊してしまうという大きな弱点があり、なかなか実用化には至りませんでした。
CASVAN®は当社が長年続けてきた研究開発の成果である革新的技術によって、それらの弱点を克服し、耐炎耐熱性、機械的強度、しなやかな着用感、快適性、洗濯耐久性を高いレベルで融合させた世界で類をみない新素材です。
①圧倒的な防護性能
CASVAN®は1000℃以上の耐熱温度を誇ります
~なぜ高い耐熱性が重要なのか?~
耐熱性の高さは、高熱量の火炎・輻射熱曝露による熱収縮(防火服の空気層の喪失)を防ぎ、柔軟性が維持されることで脱衣性を確保することが可能になります。(危険事態では脱げる性能が重要です)
また、近年に於いて、建物火災時に起こるアルミ建材の溶融滴下での防火服貫通事故やコンビナートでの化学薬品飛散による防火服貫通事故などの人体への影響は素材の耐熱性の高さに大きく影響されます。
②優れた熱拡散性と放熱性
CASVAN®最大の特徴は、カーボン系繊維の繊維方向への熱伝導性能で、熱が生地表面ですばやく拡散し蓄熱を防ぐため、防火服の温度上昇を抑制し、防火服のクールダウン効果が得られます。
また、生地表面で拡散された熱は空気中に放熱されるため防火服内部への熱の侵入を抑制し、一度受けた熱がこもりやすいアラミド繊維やPBI繊維に対し、放熱性に優れクールダウン効果が得られるCASVAN®は防火服自体の蓄積熱による火傷のリスクが大幅に低減されます。
③高度な快適性能
優れた熱拡散性と放熱性、高い抗菌消臭性能
CASVAN®を使用した防火服の防水層には高速透湿性のPTFEメンブレンをラミネートしたエポックレイヤー®を使用し、高い防水性を保ちながら大量の湿気と熱気を素早く外部に放出することが可能で、防火服内部の湿度と温度上昇を抑え熱中症のリスクを大幅に軽減します。またCASVAN®は素材に由来する優れた抗菌性と消臭性を有し、黄色ブドウ球菌は時間が経つにつれ減少し、汗の主成分であるアンモニア臭に於いては90%以上の分解除去率を誇り、洗濯後もその効果は落ちません。抗菌、消臭効果は過酷な状況下で活動する消防隊員の衛生面や精神面のストレス軽減に有効です。
※通気性タイプもあります
お問い合わせはお気軽にどうぞ。
TEL:03-3649-6966/FAX:03-3649-6967(平日9:30~17:00)
※製品の仕様は予告なく変更されることがありますのでご了承願います。